変形性関節症に、効果ありとされる「健康食品」について

 2001年1月27日


○健康食品の種類

「いわゆる健康食品」は、厚生省によれば、保険機能食品(特定保健用食品、栄養機能食品)と一般食品(いわゆる健康食品を含む)に別れます。そのほかに医薬品(医師の処方必要)と医薬部外品が有ります。くわしい分類は以下です。ここで扱うものは、大部分は「いわゆる健康食品」かと思われます。
保健機能食品の表示等に関する報告書について

 変形性関節症に効果ありとのことで、いろいろな健康食品が出てきています。最近、健康相談で多いのがサメ軟骨(コンドロイチン硫酸)やグルコサミンなどです。商品としてはサメ軟骨末、関節活々(クラレファミリー製品)、フレックスパワー(ロート製薬)、グルコサミン(東配)、アルスラック(日本ファミリーケア)、ジョイントサポート(甲陽ケミカル)等があげられます。

サメ軟骨製品 ヘルス最前線


○健康食品の効果  

 変形性膝関節症に対し、消炎鎮痛剤に、いわゆる健康食品であるコンドロイチン硫酸製剤と、グルコサミン製剤の混合物を併用した報告があります(戸田ら2000年8月)。その報告では併用群は若干の効果はあるにしても、消炎鎮痛剤単独群との間に有意差は認められなかったとしています。厚生省の見解でも同様で、健康補助食品として使用するのが妥当となっております。

 グルコサミンやコンドロイチン硫酸製剤は、まったく効果がないわけでもないですが、非常に作用も弱く、副作用もすくないので、いわゆる健康補助食品として、分類されて、一般小売店での販売が許可されているわけです。効果がないわけではありませんので、一般の方が購入されることを妨げはしませんが、現在、これらのものは、効果に比すれば、高すぎると思われます。コストパフォーマンスを考えれば、医師としてはあまりおすすめはできません。やはり通院に便利なお近くの整形外科医の正確な診断のもとに、原則通りの治療を続けることをおすすめいたします。近道はないのです。

変形性膝関節症の一般的な治療


○消炎鎮痛剤

 消炎鎮痛剤は効果もありますが、確かに胃腸障害やアレルギーなどの副作用もないわけではありません。またまれに重篤な副作用も発生します。そのために、使用にあたっては、医療用医薬品として、専門家である、医師の管理のもとに使われるわけです。慎重に使えば痛みのない快適な生活を送れます。幸い医学の進歩により若干、これらの欠点を克服した薬も出てきています。使用にあたっては薬の性格を十分に把握して、医師の注意を良く守り、賢い使い方をなさることが大切です。 いたずらに副作用を恐れることなく、きちんと医師に指示に従ってください。


○薬の一般的な注意 お薬のはなし

a)服用時刻のめやす

食後…・食事の後約30分に服用

b)薬の正しい飲み方は?

薬は少量の水かぬるま湯で飲むのが原則です。錠剤・カプセルはかまずにそのまま、少量の水とともに飲み込みます。お茶で飲んでも大抵の場合、かまいません

c)薬を使用するときの注意点

1)医師、薬剤師を信頼する

2)自己判断をさけ、よく相談をする

3)医師に必ず告げる事項

   薬に対するアレルギー歴、副作用歴  持病の有無と使用中の薬  妊娠の有無  授乳の有無

4)薬をもらって必ず守る事項

服用により何らかの異常が出たら直ちに服用を止める。またかならず医師に伝える

 自分に処方された薬だけを飲む

 指示用量用法回数を守る

 一度に2回分以上の薬を飲まない

 市販薬と一緒に飲まない

 きちんと保管する(冷暗所、冷蔵庫)

5)現在流行っている民間療法

ヨーグルトきのこ ドクダミ モロヘイヤ、オオバコ ニチニチソウ 高麗人参、尿飲用療法 酢大豆 酢卵。、56円療法、冬虫夏草 イカリソウ

  これらは本来の病気の治療効果に影響を及ぼすおそれがあります。必ずかかりつけ医師に相談してください

6)健康食品

 医薬品と違い副作用のチェックがないぶんお薬よりも注意が必要、しかも民間療法(薬)との併用で重篤な臓器障害がおこった報告もあり、要注意です
保健機能食品の表示等に関する報告書について

7)薬の併用

 医師の承諾なく異なる病院の薬どうしを併用して飲むことは安全域を超えることがあり危険、病院の薬と市販薬の併用も未知の副作用が発生することがあり危険また市販薬の慢性長期使用は特に多重障害の危険性がある。

d)外用薬使用の目安

シップ薬は 1日1-2回貼り替え 坐薬は発熱、疼痛時頓用で1日1-2回 塗り薬は 1日数回

特に指示のない場合これでよいと思います。


参考文献

○一般商品 サメ軟骨製品 ヘルス最前線

○商品の評価

1)栄養補助食品

保健機能食品の表示等に関する報告書について

戸田佳孝ら 変形性膝関節症に対する栄養補助食品の効果 整形災害外科43、no8、931−937、2000年 

2)医薬品と医薬部外品の違い

 医療用医薬品というのは、医師の診断処方が必要な薬です。これは効果もありますが、若干重篤な副作用等もあり、医師や薬剤師などの専門家により、十分な説明を受けて、診察を受けながら、使用される薬です。一方医薬部外品は作用も弱いし、副作用も弱いので。安全性が高いとして一般小売店で販売が許可されます。これらは厚生省においては明確な基準があります。くわしくは医薬品販売規制特別部会 報告書にまとめられています。

A)医薬部外品

 医薬品のうち人体に対する作用が比較的緩和で、販売業者による情報提供の努力義務を課すまでもないものについて、一般小売店においても販売できる 特に安全性に問題はなく、作用緩和性も確認できることから、原則として配合可とする。

例)グルクロン酸アミド、コンドロイチン硫酸ナトリウム

B)医薬部外品にならないものの判定基準

1 医療用医薬品として医師の診断・処方により疾病治療の目的で使用されているものと本質的に同一で、かつ同種の薬効を期待するものであり、情報提供の必要性が避けられないもの。

2  薬理作用等からみて適正使用が確保できないおそれがあり、消費者からの情報提供の求めが予想されるもの。

3 副作用に関する注意喚起がなされた成分を含有しているもの。

4  副作用等に関し、以下のような特に注意すべき点が認められるもの。

(1)  アレルギーを発現しやすいもの。

(2)  長期連用された場合、習慣性を生ずるおそれのあるもの。

(3)  不適正使用等により中毒等を発現するおそれのあるもの。

(4)  他の医薬品、食品、嗜好品と相互作用を発現しやすいもの。

(5)  日常の生活活動(例えば、車の運転)に悪い影響を及ぼすもの。

5 品質劣化等が起こりやすく、貯蔵・保管に特別な注意が必要なもの。

○薬の一般的な注意

お薬のはなし


本田忠honda@orth.or.jp

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本田整形外科クリニック

青森県八戸市

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