整形外科医の視点
昨年来からの世界的な経済危機のため、日本でも非正規社員
の解雇などの雇用不安が社会問題化している。しかし一方では
、農村での人手不足と同様、介護・福祉の世界でも介護職員に
ついては、なかなか人材が集まらない状態が続いている。私の
近くの病院でも、経営者が人材を求めてフィリピンに交渉に行
っていると聞いている。
介護職は、一日の勤務時間も長くなり、肉体的にも精神的に
も過酷であるにもかかわらず、それに見合うだけの賃金が必ず
しも支払われていない現実がある。政府は医療・介護にかかる
社会保障費を毎年2200億円も削減し続けてきたため、なかなか
賃金を上げることができない状態になってしまっているからで
ある。
政府は景気浮揚策の一つとして2兆円の大金を使い、全国民
に対して定額給付金の交付をするという。国民全員に「お年玉
」が貰えるからといって単純には喜べない。
札片で頬をたたかれて「選挙の時はわかっているだろうな」
と強迫されている様で嫌な気分である。
現在医療も介護も危機的な状況である。2兆円もの余剰金?
があるなら政府も使い道をもう少し考えていただきたい。介護
職員は、高齢化社会を明るくするプロである。また医療・介護
の分野は経費に占める人件費の割合が極めて高い特殊な業界で
ある。
2兆円の一部でも社会保障費にまわれば、介護職の雇用が増
え賃金が安定する。彼らも消費活動を通して国の景気回復に貢
献するはずである。
麻生大臣、再考をお願いしたい。私も医者の端くれであるが
、このような意見を述べるのは、「非常識」なのであろうか。