混合診療について考える

大竹整形外科、大竹進


読売新聞医療ルネサンスで「治療費と保険 混合診療の現実」

ルール違反 保険外併用、「表向き」のレセプト病名、「保険適用外」と偽り徴収、先進医療 一部を保険で、違反の基準があいまいのタイトルで5回にわたり特集されました(2000/11/21〜25)。

「混合診療」は日常の医療現場で、いつも問題にされています。しかし、何が混合診療で、どれが行政指導される診療かは必ずしも良くわかっていません。厚生省、都道 府県は混合診療と行政指導について明確にする必要があると思います。

今回の特集はさらに問題点をいくつか明らかにしてくれましたが、この特集でも、混合診療の範囲はとても広く、多くの種類の問題を含んでいました。

薬の適応外使用はどこまで混合診療?

病院での患者さん負担(販売)はどこまでできるか?

保険外負担(特定療養費制度も含む)に問題は?

高度先進医療に関連した患者さん負担

宙に浮く「点数表にない」サービスと「もの」の扱い、などなど

さらに、医療制度との関連では日本医師会の「自立投資」論と混合診療というところまで広げると話しはさらに混乱して来ます。

一方、我が国の医療保険制度においては、「一疾患に対する一連の診療行為において保険診療と自由診療を併用することは原則として認められていない(混合診療の禁止) 」ことから、これに違反した時には「保険医療機関等の指定の取消しもありうる」とされています。

 実際には行政指導で保険診療が取り消された医療機関、医師、歯科医師がいます。この行政処分に対し、いくつかの裁判で、混合診療禁止の法的根拠はあるのか?ないのか?と問われ、判例からは「不明」と考えられています。

現状では、「 行政の裁量権は広く」、「その場によって基準が変わる」ため、どこまでがレッドカード(保険医取り消し)なのか医師、医療機関はよく理解していません。医学、医療技術の進歩に応じて、「これは禁止事項で処分しますよ!」というレッドカードを明確にし、問題はあるが処分され ないイエローカードと区別するべきだと思います。個人的には「営利行為は認められないが、患者の利便、利益に供するものは認められる?」が判断の物差になりそうだと考えています。


参考文献

読売新聞医療ルネサンス

どこまで出来る物品販売 メディカルニュートリション2000年5月1日号ZOOM UP」

「保険給付と保険外給付の現状と展望に関する研究報告書2000,4月 (日医総研報告書第15号)