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膝前十字靭帯損傷

前十字靭帯は膝関節の中にあって大腿骨(太ももの骨)と脛骨(すねの骨)を結ぶ強靭な紐で、関節を安定に保つ支持機構です。しかし、この丈夫な靭帯がスポーツ活動で損傷(断裂)することがあります。 バスケットボールのシュートをして着地したときに膝が崩れ音がした感じ(断裂音)があり転倒した。スキーで滑降中、ポールにスキーが引っ掛かり転倒したが膝に不安定感あるものの滑ることはできた。翌日になって膝がパンパンに腫れてきて歩行困難になった。ラグビーでタックルされたとき膝が内側へ“くの字”に捻られ動けなくなった。 など、スポーツ競技の中でもジャンプ、着地、ストップ、急な方向転換、膝の捻りなどの動作で損傷します。また、人や物と接触しなくても自分の筋力で損傷することがあるのが特徴です(非接触損傷)。

急性期の症状は痛み・腫れ・屈伸運動制限・歩行困難などですが、数時間たって関節内に血液が溜まってくることがよくあります。 受傷後6週間ほど経って急性期を過ぎると日常生活動作での支障は軽くなりますが、歩行中などに突然膝が抜けるような症状を自覚することがあります。実はこの靭帯は断裂すると自己修復しないため、膝に捻れの力が加わると脛骨(すねの骨)が前方向にずれるような不安定性を生じます。これを膝折れ現象と言います。このような機能の不全状態が長期間続くと関節軟骨が早期に磨り減ってくることがあります。

受傷時の状況を問診し、膝関節を触診(徒手検査)することでほとんどの場合診断できます。しかし、前十字靭帯損傷はそれだけの単独損傷だけでなく、同時に他の靭帯や半月板(関節の間にある軟骨でできたクッション)・骨などを損傷することがあり、この複合損傷を正確に診断する必要があります。そのために補助検査としてレントゲン検査、ときにはMRI検査、関節鏡(内視鏡)検査も行なわれます。

治療目標はスポーツ復帰や再損傷の予防、変形性関節症への進行予防です。前十時靭帯の機能不全になった膝をできるだけ安定したものに戻す方法としては、膝周囲の筋力アップ(リハビリテーション)、装具・サポーターの装着、手術療法(靭帯再建)があります。 個人によって運動量や使い方が違うので治療法も変わってきます。とくにスポーツ復帰を望むときは手術療法も含めて整形外科医とよく相談して、自分に最も適切な治療法を選択することをお勧めします。

【青山医院(燕市)青山 徹】

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