県レベルの情報伝達網の構築(総論)

日本臨床整形外科学会、IT戦略委員会2009年4月24日


総論目次
はじめに
情報伝達効率をあげるためにITの有効利用を図る。
組織作り
1)情報担当理事の設置;情報システム委員会
情報発信者に要求される能力。
各種文書のデジタル化
2)文書の配布
a)添付メールは原則使わない。せいぜい1−2Mを限度とする。
b)ファイルはサーバに蓄積させる:FTPやオンラインストレージを利用する。

連絡網構築の具体的手法
ネットの有効利用を図る
1)メーリングリストの構築を行う:会員の参加率の向上を継続的に図る。きめこまやかな広報に努める。
2)ホームページを作成する:まめに更新する。
FTPやCGIに習熟する。
アンケートはネットで行う。
3)ファックスネット:郵送やFaxで流す会員数を減らす。パソコンから直接流すPC−Faxを推奨する。
4)会員から希望を聞きデータの重複を避ける。メールを主として、郵送とファックスを可能な限り減らす。
5)テレビ会議:カメラとマイクがあれば開催できます。


はじめに
 この文は総論で、各県の情報伝達網の整備のためのノウハウ集です。より具体的には兵庫モデルを 熟読ください。
各論
1)兵庫モデル;兵庫県整形外科医会の情報システム
2)PCに関する様々な疑問:http://www.orth.or.jp/isikai/manual/index.html


情報伝達効率をあげるために、ITの有効利用をする。
 県単位での情報伝達においては現在の所、郵送、ファックス網(Fネット)、メーリングリスト(ML)等が使われています。効率よく行うために、使い分けをどのようにしていくのかが問われます。ITを積極的に導入するべきです。

組織作り:情報担当理事
 情報伝達網を整備するには、まず体制作りから始める必要があるでしょう。なによりも、県内のネットに詳しい方のご協力を仰ぐ必要があります。たとえば会長と県代表に加えて、情報担当理事などを設置してしてもよいでしょう。また情報システム委員会等のサポート体制も充実させていく必要があります。具体的には兵庫モデルでいきいきと描写されています。

情報発信者に要求される能力
各種文書のデジタル化
 多様なソースから、多様な形態(アナログ、デジタル)の文書がきます。それをメール等で流すにはデジタル化する必要があります。ある程度のスキルや機材も要求されます。情報担当理事の出番です。会長や県代表者と連携しながら行えばよいと思われます。
1)デジタル化作業は極力減らす
 二次情報は、一次情報を探せばよい。厚労省や日医であればサーバにあります。最近は上流ほどIT化はすすんでいます。学会誌などは若干タイムラグはあるが全文ネットにのることが多くなっています。スキャナする前に充分ネットを探しましょう。
2)デジタル化作業
a)紙文書のスキャナでの取り込み
b)PDF化、jpg化、テキスト化、html化
 テキスト化が望ましい。二次利用しやすい。
3)資料のHP等へのアップ
 サーバへのアップ。添付ファイルは望ましくはない

文書の配布
 メーリングリストの添付ファイルは余り望ましくありません。ウイルスと紛らわしい事が多い。あるいはサイズが5Mを越すようだとメールボックスあふれが起こります。よってファイルは添付ファイルではなく、URL表記で流すのが大原則です。
具体的対策
1)添付メールは原則使わない。せいぜい1−2Mを限度とする。
2)ファイルはサーバにおく

ファイルをサーバにおくには
1)自分のサーバにおく:FTP使用
  自前のサーバがないと無理です。きちんと分類して蓄積させることができます。自分のpcからサーバにファイルを上げるためのFTPソフトは無料のが多数あります。使い慣れたものでよいと思います。レスキューさんなどで公開しているCGIを使って無料のソフトで文書データベースを構築して蓄積することもできます。
2)他の無料サービス;オンラインストレージ使用
 不特定多数であればこれがよいでしょう。パスワード付きも出来る。その場合はパスワードもあわせて公開すれば良い。
 オンラインストレージとは、オンラインで利用できるストレージ(外部記憶装置)のことです。オンラインストレージを利用すれば、パソコンの容量を軽減することができたり、バックアップをすることができたり、外出先で使いたいファイルを置いておくことができたり、家族や友人とファイルや画像を共有することができたり、、と様々な用途に利用することができます。無料で利用できるので気軽に利用することができます。
実例
firestorage(ファイヤーストレージ):http://firestorage.jp/
Yahoo! ブリーフケース:http://briefcase.yahoo.co.jp/
iDisk(アップルコンピュータ):http://www.apple.co.jp/itools/

添付ファイルで不幸にしてトラブルが起こった場合
不達メールの削除
1)送信者は自らの契約プロバイダに連絡して、不達になっているメールを削除いただく必要があります。
2)受信者のメールボックスあふれ対策
契約プロバイダに連絡してメールボックスを空にしていただく。


連絡網構築の具体的手法
1)ネットの有効利用を図る:メーリングリストへの参加率を向上させる
 県単位でメーリングリストの構築を行う。「情報伝達の効率化」のためには、「ネットで流す方をできるだけ増やし」て、「郵送やファックスで流す方を極力減らす」必要があります。会員各位のメーリングリストへの参加率の向上を目指す必要があります。インターネット(HPとML)による連絡網は、コスト(印刷代、通信費)、迅速性、事務局の手間の少なさ(=人件費)の面で、他の通信手段より圧倒的に優れています。県によっては、会員のネット参加率が80%を越えた県もあります。
 具体的なメーリングリストとしては、会員メーリングリスト、理事会メーリングリスト、執行部メーリングリスト、会誌メーリングリスト、骨と関節の日メーリングリスト、セラピスト講習会用メーリングリスト、情報委員会メーリングリストなどが想定されます。必要に応じてどんどん作っていけば良いと思います。

メーリングリストの構築方法
 無料と有料のものがあります。無料ではUMINなどがお勧めです。その他のは広告が入ります。理事会、各種委員会など複数構築すべきです。
http://www.orth.or.jp/Isikai/content/ml.html
有料のメーリングリストの例: IIJ
初期費用 5,250円 (税抜5,000円)
基本契約 10,500円 (税抜10,000円) / 12ヵ月

ホームページの作成方法
 日本臨床整形外科学会のホームページ上に無料で構築出来ます。事務局へ申し込まれてください。その他の事例は兵庫モデルで詳述されています。

ホームページをどこにおくか
 選択肢としては自前のサーバかレンタルサーバかプロバイダが提供するサービスがあります。それぞれ利点と欠点があります。
自由度:自前>レンタル>サービス
経費:自前<レンタル<サービス
選択は、HPのグランドデザインでどこまで行うか、あるいは何をしたいかで決まります。

自前のサーバ
 メーリングリストを自前で自由に数多く作成したい。認証のある会員の部屋を作りたい、掲示板やデータベースなどのCGIを使いたいときは、これを選択する必要があります。ウイルス対策が大変です。経費は500−1000万は覚悟ください 。
レンタルサーバ
 サーバを借り切る方式です。自前のドメイン名も取れます。CGIも使えます。かなり自由度があります。そのかわり、ある程度のDo It myselfが要求されます。自分で認証つきの会員の部屋やら掲示板も作れます。メーリングリストの作成数は制限があることが多いようです。多種多様なところから提供されています。許容サイズとCGI(perlなど)の自由度、MLの数で選んでください。米国のサービスも安いところがあります。経費は千差万別ですが、大体年間数万です。
プロバイダが提供するHPサービス
 各プロバイダが提供するもので、無料でもあります。使えるのはhtmlのみで、CGIなどは使えません。MLなども作れません。自由度はあまりありません。当座はこれで行うのも手です。発展してくれば徐々にレンタルサーバに移行してください。
JCOAのサーバ利用
 事務局に申し込んでいただければ無料で、容量無制限で提供します。Ml作成、CGI作成も必要最小限であればご相談には応じます。ただしあくまで入退会やHP作成などの、すべての日常管理はそちらでお願いします。原則スペースの提供のみです。FTP権を提供します。またCGIはこちらであるもののみの提供です。自由には作成できません。

HPの作成は自前で行う
 HPは維持すること、日々の更新が大切です。イベントがあるたびにこまめにアップしていくことが必要になります。自前でこつこつ構築していくのが、発展させるための大原則です。
 会員各位から原文をエディタやらワードで提供いただければhtml化は簡単です。画像などはjpgが基本です。作成を安易に業者任せにすれば、大変高くつきます。経費がかかれば何よりも気楽にアップできないことになります。ホームページを作成できる人材を内部で探す必要があります。

CGIなどの作成
 ネットには多種多様なソフトが無料で提供されています。技術力がなければ業者などに任せる必要はありますが、ネットを有効利用すれば、かなりご自分でできるレベルまでいきます。メーリングリストなどで質問いただければお手伝いはできるでしょう。
日本ではUNIXでは以下の部屋がソフトが大変豊富です。上手に使えば多種多様なことができます。カウンター、各種データベース、アンケート、認証つきの会員の部屋、掲示板、日程表などです。トレーニングをかねて簡単なものから作っていけばよいでしょう。windowサーバは、残念ながらこのような無料ソフトの蓄積はありません。
CGIレスキュー

アンケートはネットで行う
 投票やら、アンケートをする局面も多いと思います。アンケートを紙ベースで行うのは大変効率が悪い手法です。回答を郵送やファックスでいただくと、文字が判読できないことが多い。FAX回線も大変混雑します。データ解析もデータ入力が大変です。
 アンケートは、紙ベースにあわせてネットを併用すると大変便利です。現在JCOAではほぼ併用して行っています。各位から得られた回答の紙ベースのものも、ネット上のアンケート用紙に打ち込んで、まとめてcsvファイルで解析者に提供して、解析者はエクセルに取り込んで行っています。

HP上でアンケートを行うには
1)ホームページ上にCGIを利用して作る
 無料の作成ソフトが多数あります。レスキューさんのものを見てください。
2)無料アンケートを利用する
 これも簡単なものでは大変便利です。多々ありますが、例としては http://enq-maker.com/ があります。検索してみてください。
ネットを使ったアンケート手法
統計
ネットアンケート


ファックスネット:郵送とファックスで流す会員をできるだけ減らす
 郵送と、ファックスで情報を流すのは、コストも大変かかるので、極力最小限としてください。これでは会内の情報伝達の効率化は望みがたいと思われます。
a)PC-FAXソフトの例
 パソコンから直接ファックス網へ流せるPC−Faxを推奨します。パソコンからファックスへ直接流すことができます。
印字がきれいです。コストもかからない。
 PC-FAXの代表例としてマイトークとifaxがあります。マイトークは自分のpcをサーバとして使用する。iFaxはNTTのサーバを使用します。同報の数が多い時はiFaxのほうが早い。ひかり電話でまいとーくも併用できます。数が多いならiFAX(旧テガルス)を推奨します。
まいと-く:http://www.intercom.co.jp/mytalk/
iFAX(インターネットFAX):http://www.ntt.com/iFAX/index.html


情報伝達の効率化;会員から希望を聞きデータの重複を避ける
 大原則はあくまでメールの有効活用です。メールで流す会員には、原則FAXや郵送はしないことが大切です。配布文書はできるだけデジタル化して、ネットで配布することが求められます。インターネットを最大限に活用して、「メールによる伝達」を基本として、「郵送やファックスを利用した連絡は最小限とする」べきです。伝達手法が重複していれば、効率化はできません。データの重複は避けるべきです。そのためには、会員各位からご希望を取り、メールファックスかいずれか一方を選択いただくとよいと思います。
 逆に、郵送したものでも、重複を恐れず、できるだけ繰り返してMLで流してください。見落としを防ぐことができます。情報伝達においてはメーリングリストによる、反復を利用した、決め細やかな情報伝達が望まれます。
例:県臨床整形外科医会の伝達専用メーリングリスト末尾の定型文
 HPの掲示板に書けば自動的に伝達専用MLへ流れる(jletのように)

1)郵送を廃止して、メールのみとしたい方は事務局へ申し込んで下さい。
メールのみを希望された会員は、以後、この文書は郵送されません。
2)このMLアドレスに返信しても書き込めません。御注意下さい。
3)この文書はホームページの会員の部屋の掲示板に蓄積されております。
4)会からの連絡文書なので、県ML登録会員全員に送信されます。
メール配信を希望されない方は事務局へ申し込んで下さい。

変更連絡先
○○県医会 事務局


テレビ会議
 カメラとマイクがあれば導入できます。スタンドマイクはハウリングなどのトラブルがあります。数千円のヘッドマイクがよいでしょう。カメラは1万前後のCCDカメラでよいと思います。画質はカメラの性能よりも、回線スピードに依存します。回線スピードが遅ければきれいな画像にはなりません。具体的なソフトは、有料ですがMeetingPlazaを推奨します。無料のもありますが、多人数であれば発言キーがないものはハウンリングを起こすので実用的ではありません。院内LANからは出れないことが多いようです。あらかじめルータをはずして直接つなぐようにするとよいでしょう。いずれにしろいきなり本番ではなく、十分に練習してから行ってください。トラブルの大半は音声が出ない。画像が出ないというトラブルです。事前に各自、お試し部屋で十分確認して行ってください。なおパスワードなどは会議室を開くための管理者以外必要ありません。
http://asp1.meetingplaza.com/videochat/videochat_home.html
MeetingPlaza Version5(ミーティングプラザVersion5)はじめて会議マニュアル
https://asp1.meetingplaza.com/mpcontents/mp2d/asp_easy_conf_man_j.pdf

カメラとマイク;マイクはスタンドタイプではなくヘッドセットでお願いします。
ロジクールのカメラとマイクのセット
推奨カメラ


より具体的な構築モデルとして兵庫モデルを 熟読ください。
1)兵庫モデル;兵庫県整形外科医会の情報システム