○厚生省の見通し a)少子化傾向が強まる中で、高等教育を志向する傾向も併せて考慮する と、准看護婦養成を継続してもその志願者が減少を続けることはほぼ確実であ る。一方、我が国における出生率は低下を続けており、若年労働力人口は2000年 以降は減少傾向をたどると予想されることから、必要な看護婦等を確保していく 上で、労働時間、夜勤等の処遇条件の改善、社会的な評価の向上等その業務、 職場環境を魅力あるものとしていく必要がある。 b)21世紀初頭の看護職員需給見通しでは、看護婦養成所定員等の伸長や離職 率の低下により、供給数が需要数をかなり上回ると見込まれる。 c)准看護婦養成所は、このままではいずれ入所志願者の減少により運営自体が 成り立たなくなる可能性が高いため、魅力ある看護職員の養成課程に変革をし ていく必要がある。 d)これらの観点から准看護婦養成の内容を改善して継続していく道と、准看護 婦養成に終止符を打つという道の大きく2つの解決の道が議論された。
○現在の統計
第1 看護婦等の就業の動向に関する事項
1看穫婦等の就業の現状
看護婦等の就業者数、平成2年末では約83万4000人
就業場所は、
病院が約60万2000人(72.2パーセント)、診療所が約17万8000人(21.4パーセ
ント)助産所が約4000人(0.5パーセント)、その他が約5万人(5.9パーセント)
病院への就業者が増加する傾向にある。
看護婦及び看護士(以下「看護婦(士)」という。)並びに准看護婦及び准看護
士(以下「准看護婦(士)」という。)の就業者数は、平成2年末においては、
看護婦(士)が53.8パーセントを占めており、増加傾向にある。勤務先について
は、看護婦(士)は、平成2年には病院84.0パーセント、診療所11.9パーセント
となっており、病院への集中が進んでいるのに対して、准看護婦(士)は診療所
への勤務者が増加している。
2今後の就業傾向
平成2年から平成11年度を計画期間とする高齢者保健福祉推進十か年戦略や老人
訪問看護制度の進展により看護婦等の需要も増加していくものと考えられる
地域保健医療計画の展開と併せて、保健婦需要が高まるものと考えられる。
1996年病院における看護職員需給状況調査」結果(速報)
公的病院で看護婦が充足したのは73.3%、採用予定を下回ったのは18.4%
医療法人・個人で充足したのは43.5である。下回ったのは35.4%
○看護婦等の意識
准看護婦養成所生徒の56%は、将来の勤務先として一般病院及ぴ大学病院を希
望している。しかし、病院の長及ぴ看護管理者は、将来の看護職員の採用方針と
して6割を超える者が看護婦・士を中心とした採用を考えている。その理由は「
准看護婦では現在の医療や看護に対応できない」と考えている。一方、診療所の
長は「准看護婦であっても十分業務に対応可能」として、35%が准看護婦・士
の採用を中心に考えているが、「当面採用予定なし」も33%を占めている。
このような生徒の勤務の希望と病院や診療所の採用希望とのミスマッチは、今後
の准看護婦・士の就業先を狭めていく可能性が大きい。
現在約40万人の准看護婦・士が就業
○医院の現状
現在、病院数は約1万カ所、診療所数は約14.3万カ所(うち歯科5.7万
カ所)となっている。病院のうち約20%は国立・公立等の公的病院であるが、
それ以外は診療所も含めてほとんどが医療法人か個人による民間経営(非営利)
となっている。
診療所を中心とした開業医(医師全体の約30%を占め、平均年齢は約60歳)
における後継者難と大病院との技術ギャップの拡大
C施設の整った公的病院等
の大病院における長い待ち時間と短い診療及び病状・治療内容等についての説明
不足
○まとめ
1)現在は看護婦さんは、やや正看護婦が多いが、ほぼ1:1である。
2)看護婦の需要に関する見通し
厚生省は足りるといってはいる。これは以下の点で疑問
2−1)潜在看護婦が多い。女子労働の特徴である。
2−2)介護保険の施行で、需要が急増する
2−3)アンケートを見ても、一般診療所への希望が元々少ない
診療所は病院に比べ、労働条件が悪い。
従って、看護婦等の半分を占める、准看問題は慎重に扱うべき。
移行によって深刻な看護婦不足が、特に診療所でおこる可能性が高い。
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